第3章:プロジェクト機能を使いこなす
出典:Anthropic ヘルプセンター(初心者向けにやさしく書き直したものです)
Coworkのプロジェクト機能は、作業の種類ごとに専用のワークスペースを作れる機能です。プロジェクトを使い分けることで、Claudeが毎回同じ文脈・ルール・ファイルを覚えた状態で作業を始めてくれます。繰り返し作業の自動化に欠かせない機能です。
1 プロジェクトとは何か?
プロジェクトとは、関連する作業をひとまとめにした専用のワークスペースです。各プロジェクトは以下の要素を独立して持っています。
📂 専用のファイル・フォルダ
📝 プロジェクト固有の指示(ルール)
🧠 メモリ(Claudeが覚えた情報)
🔗 リンク・外部連携の設定
⏰ スケジュールタスクの管理
📋 タスク履歴の記録
たとえば「経理作業」「営業資料作成」「リサーチ」という3つのプロジェクトを作れば、それぞれのプロジェクトに切り替えるだけで、Claudeがその仕事に特化した設定で動いてくれます。
プロジェクト内のメモリはプロジェクトをまたいで共有されません。「経理プロジェクト」で覚えた情報は「営業プロジェクト」には引き継がれないので、作業の混在を防げます。
2 プロジェクトの作り方
プロジェクトの作成はとても簡単です。
- Coworkの左側サイドバーにある「+ 新しいプロジェクト」をクリックします。
- プロジェクト名を入力します(例:「経理作業」「週次レポート」など)。
- このプロジェクト専用の作業フォルダをパソコン上に作成し、Coworkに接続します。
- プロジェクト固有の指示(フォルダ指示)を設定します。
- プロジェクトが作成されたら、そのプロジェクト内でタスクを実行できます。
フォルダ指示の例(「週次レポート」プロジェクトの場合):
「このプロジェクトでは毎週月曜日に先週の売上データをまとめます。inboxフォルダにCSVファイルが置かれています。集計結果はoutboxフォルダにExcelとPDFの2形式で保存してください。レポートのタイトルには必ず対象週(例:2026年第15週)を含めてください。」
3 作業の種類でプロジェクトを使い分ける
プロジェクトは作業の種類ごとに1つずつ作るのが基本です。以下に、よくある使い分けのパターンを紹介します。
📊 プロジェクト例①:定期レポート作成
週次・月次
Excel
自動化向き
売上データや業務ログを定期的にまとめてレポートを作成するプロジェクトです。
📁 定期レポート/
📁 inbox/
📁 outbox/
📁 templates/
📄 CLAUDE.md
フォルダ指示の要点:集計方法・出力形式・ファイル命名規則・対象期間の書き方を指定しておく。
📝 プロジェクト例②:文章・資料作成
ライティング
PowerPoint
Word
ブログ記事・提案書・プレゼン資料など、文章や資料を作成するプロジェクトです。
📁 資料作成/
📁 inbox/
📁 outbox/
📁 context/
📄 CLAUDE.md
フォルダ指示の要点:読者層・文体(です・ます調など)・文字数・必ず含める情報を指定しておく。
🔍 プロジェクト例③:リサーチ・情報収集
調査
要約
ウェブ検索
特定のテーマについて継続的に情報を収集・整理するプロジェクトです。
📁 リサーチ/
📁 inbox/
📁 outbox/
📁 archive/
📄 watchlist.md
フォルダ指示の要点:調査対象のテーマ・まとめ方・出力形式・過去の資料との比較方法を指定しておく。
📁 プロジェクト例④:ファイル整理・管理
整理
リネーム
変換
ダウンロードフォルダや写真フォルダなど、散らかりがちなファイルを整理するプロジェクトです。
📁 ファイル整理/
📁 target/
📁 sorted/
📄 CLAUDE.md
フォルダ指示の要点:分類の基準(種類別・日付別など)・命名規則・削除してよいファイルの条件を明確に指定しておく。
4 CLAUDE.md(フォルダ指示ファイル)の書き方
各プロジェクトのフォルダに「CLAUDE.md」というテキストファイルを置くと、Claudeがそのフォルダを開いたときに自動的に読み込んで指示として使います。プロジェクトのルールをここに書いておくことで、毎回同じ説明をしなくて済みます。
CLAUDE.md の記載例(週次レポートプロジェクト):
# 週次売上レポート プロジェクト指示
## 目的
毎週月曜日に先週の売上データを集計し、レポートを作成する。
## 入力ファイル
- inbox/ フォルダ内の CSV ファイルを処理する
- ファイル名の形式:sales_YYYY-MM-DD.csv
## 出力ルール
- outbox/ フォルダに以下の2ファイルを出力する
1. Excel ファイル(集計表・グラフ付き)
2. PDF ファイル(印刷用)
- ファイル名:weekly_report_YYYY年第WW週.xlsx / .pdf
## 集計内容
- 商品カテゴリ別売上合計
- 前週比(%)
- 上位5商品のランキング
## 注意事項
- 金額はすべて円単位で表示(カンマ区切り)
- グラフは棒グラフを使用すること
CLAUDE.md は Claudeが自動的に更新することもあります。たとえば「このルールを追加して」と指示すると、Claudeが CLAUDE.md を書き換えてルールを保存してくれます。
5 プロジェクトのメモリ機能を活用する
各プロジェクトにはメモリ機能があり、Claudeがそのプロジェクト内で学んだことを記憶しておけます。たとえば「このプロジェクトでは担当者名はAさんです」と一度伝えれば、次回以降は自動的に覚えた状態で作業してくれます。
- メモリはプロジェクトごとに独立しています(他のプロジェクトには影響しません)
- 「〇〇を覚えておいて」と指示するだけで記憶してくれます
- スタンドアロンのCoworkセッション(プロジェクト外)ではメモリは保持されません
メモリの活用例:
「このプロジェクトでは、レポートの宛先は『営業部 田中部長』です。毎回ヘッダーに記載してください。」
→ 次回からは自動的にヘッダーに「営業部 田中部長」が入るようになります。
6 プロジェクトを使い分けるメリットまとめ
プロジェクトを作業種別に分けることで、以下のメリットが得られます。
- 毎回の説明が不要:プロジェクトを開くだけで、Claudeがそのプロジェクトのルールを把握した状態で始まります。
- 作業の混在を防ぐ:「経理の数字」と「営業の資料」が混ざらず、Claudeが正しい文脈で作業できます。
- スケジュール自動化が簡単:プロジェクトごとに定期タスクを設定でき、「毎週月曜日にこのプロジェクトのレポートを作成」という自動化が可能になります(詳しくは第4章)。
- 使用量の節約:プロジェクトにアップロードした資料はキャッシュされるため、何度参照しても追加の使用量がほとんどかかりません(詳しくは第5章)。
プロジェクトを増やしすぎると管理が大変になります。最初は2〜3個から始めて、慣れてきたら増やしていくのがおすすめです。
次のステップ
プロジェクトの使い方がわかったら、次はスキル・スケジュール機能を使った本格的な自動化と、成果物の受け取り方を学びましょう。
第4章:自動化と成果物の受け取り方へ →